スマホによる「脳疲労」とは？

スマートフォンやPCからの刺激は、脳の前頭前野・視床下部・自律神経系を常に興奮状態に保ちます。
情報が次々と入ってくることで脳は休む暇がなく、思考・判断・感情の制御を司る前頭前野が過活動に。これがいわゆる“脳疲労”です。

脳が疲弊すると自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になります。交感神経は「緊張」「戦闘モード」を司るため、首や肩の筋肉を常に収縮させてしまいます。

結果として、筋肉の血流が滞り、酸素不足・代謝低下を起こし、慢性的な首肩こりへとつながっていくのです。

首肩こりを悪化させる“スマホ姿勢”の罠

スマホを見るとき、多くの人は顎を前に突き出し背中を丸めています。
この姿勢は、頭の重さ（約5kg）を支える首の筋肉に大きな負担を与えます。
さらに、長時間うつむくことで前庭（平衡感覚）や小脳への神経入力が減少し、姿勢制御の精度が低下。身体の重心が崩れ、常に“首と肩で支える”状態になってしまいます。

つまり、スマホ姿勢は筋肉だけでなく神経と脳の働きを狂わせる姿勢なのです。
脳幹部や迷走神経（副交感神経）への血流も減少し、呼吸が浅くなり結果として緊張が抜けなくなります。

情報過多が自律神経を乱す理由

脳は本来、「入力と休息のバランス」を取ることで正常に働きます。
しかし、SNSや動画視聴などで情報を受け取り続けると、視覚・聴覚・感情系の神経が常に刺激され視床下部を介して自律神経が混乱します。

この状態では、副交感神経（リラックスモード）が働かず、身体が常に「緊張モード」に。
その結果、首肩の筋肉が休まらず、夜になってもリセットできないまま朝を迎える。そんな慢性首肩こりへと進行していきます。

つまり情報過多＝脳の興奮＝筋肉の緊張。これが現代型首肩こりの本質です。

首肩こりを防ぐ“神経を休める”セルフケア

首肩こりを改善するには、筋肉を揉むだけでなく「脳と神経のクールダウン」が欠かせません。
以下のセルフケアは、自律神経を整え、脳の過活動を鎮める効果があります。

• 就寝前1時間はスマホ・PCをオフにする（デジタルデトックス）
• 画面を見るときは顎を引き、頭の位置を体の真上に戻す
• 目を閉じて深呼吸（5秒吸って10秒吐く）を5セット
• 歩行中に周囲の景色を“ぼんやり眺める”ことで視覚神経をリセット
• 寝る前に首の付け根を軽く温め、迷走神経の血流を促す

これらの習慣は、脳と身体の“インテグレーション（統合）”を取り戻し、神経が正しく働く状態を再構築します。結果として、首肩こりは軽減し、思考や感情までクリアになります。

まとめ

スマホの見すぎによる首肩こりは、単なる姿勢の問題ではありません。
その根底には、脳疲労・神経過活動・自律神経のアンバランスという深いメカニズムがあります。

リリーフポートでは、筋肉や骨格だけでなく、神経学・脳科学・自律神経の観点から首肩こりを分析し体の「再統合（インテグレーション）」を促す施術を行っています。

「スマホを見るだけで首が痛い」「常に肩が重だるい」「考えすぎて頭が締めつけられる」そんな方は、脳と神経から整えるアプローチが必要です。

※効果・体感には個人差があり、必要に応じて医療機関の受診をご案内します。