貧血気味だと首肩がこりやすい?メカニズムをプロが徹底解説
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貧血気味だと首肩がこりやすい?メカニズムをプロが徹底解説
リリーフポートの宮本郁也です。(鍼灸師・国家資格保有)
「慢性的な首肩こりがずっと続く」「肩が重くて呼吸がしづらい」「首肩こりとめまいが同時に出る」といったご相談をいただく中で、実は“隠れ貧血”が首肩こりの根本原因になっている方が想像以上に多くいらっしゃいます。
貧血というと、立ちくらみやだるさのイメージが強いですが、実際には筋肉・脳・神経・姿勢・呼吸のすべてに影響し、首肩こりを悪化させ、長期化させる大きな隠れ要因です。
今回は、貧血と首肩こりの深い関係を神経学・自律神経・姿勢制御の観点からわかりやすく解説していきます。
なぜ貧血で首肩こりが悪化するのか?
貧血とは“血液の酸素運搬能力が低下した状態”。つまり体全体の「酸素不足」です。この酸素不足が首肩こりを起こしやすい体質をつくり、さらに首肩こりを治りにくくする体内環境を生みます。
首肩の筋肉が酸欠になり、緊張が抜けなくなる
筋肉は酸素がないと正常に働けず、硬くなりやすくなります。鉄不足でヘモグロビンが低下すると、筋肉への酸素供給が落ち、
- 首肩こりが強くなる
- 肩甲骨まわりが常に張る
- 首肩の筋肉が回復しない
- マッサージしてもすぐ戻る首肩こり体質
が形成されます。特に姿勢を支える僧帽筋・肩甲挙筋・後頭下筋群は酸欠に弱く、貧血で一気に緊張しやすくなります。
脳が酸素不足になり、自律神経が乱れる → 首肩こりが慢性化
脳は全身の中で最も酸素を必要とする器官です。貧血状態では脳の酸素が足りず、
- 脳幹(姿勢・呼吸の制御)が低下
- 視床下部(自律神経の司令塔)が乱れる
- 筋肉のON/OFF切り替えができない
といった現象が起こります。結果として、首肩の筋肉が常にONになり、力が抜けない首肩こりが続いてしまいます。
貧血で脳の代謝が落ちると、肩をすくめる反応が強くなり、ストレス刺激にも敏感になります。これが「朝から重い首肩こり」「1日中ずっと肩が重い」の正体です。
呼吸が浅くなり、首肩が呼吸補助として使われ続ける
貧血の人は酸素を取り込もうとして「速い・浅い呼吸」になりがちです。すると、
- 横隔膜が使えない
- 代わりに首肩の筋肉が呼吸補助を担当
- 肩が常に上がり、首肩こりが悪化
という悪循環が固定されます。浅い呼吸は首肩こりを悪化させる代表的パターンです。
前庭(平衡感覚)の働きが乱れ、姿勢バランスが崩れて首肩こりがさらに悪化
酸素不足は平衡感覚にも影響します。貧血でふらつきが起こるのは、前庭器官が酸欠になるためです。姿勢制御が乱れると、
- 頭を支えようとして首肩に余計な力が入る
- 首の後ろ(後頭下筋群)の過緊張
- 猫背・巻き肩の悪化による首肩こり
が進行しやすくなります。
貧血傾向の方にみられる首肩こりの特徴
- 首が重く、頭を支えるのがつらい
- 肩甲骨の内側が刺すように痛い
- 朝起きた瞬間から首肩こりが強い
- 少し動くだけで肩がパンパンになる
- 首肩こりと頭痛がセットで起こる
筋肉だけでなく、脳・神経の疲労も背景にあります。
貧血による首肩こりを軽減するセルフケア
首肩こりを改善するには「筋肉」だけでなく「血液と酸素」のケアが欠かせません。
- 鉄分を含む食材(赤身肉、レバー、あさり、いわしなど)を意識
- ビタミンCを一緒に摂る → 鉄吸収率UP
- カフェインを控える → 鉄の吸収阻害
- 深い鼻呼吸を習慣に → 首肩の過緊張を軽減
- 10〜20分のウォーキング → 血流改善で首肩こり緩和
まとめ
貧血は、筋肉・脳・自律神経・呼吸・前庭のすべてに影響し、首肩こりを悪化させる重要な要因です。特に慢性的な首肩こりが改善しにくい方ほど、「酸素不足・鉄不足」という視点が欠かせません。
リリーフポートでは、神経学や解剖学などの学術的知見に基づき施術を行なっています。
不調の背景は単純ではありません。生まれ持った身体特性と日々の生活習慣が掛け合わさり、脳神経・自律神経/筋膜・骨格/ホルモン・栄養/臓器機能などに多面的な影響として表れることがあります。
だからこそ私たちは、評価→施術→再評価を重ね、リセット→学習→定着のプロセスを丁寧に進めます。
※効果や体感には個人差があり、必要に応じて医療機関の受診をご案内します。